通勤に便利だけで選んで良いの?
一戸建て、マンション、賃貸にかかわらず、実際に初めての家探しをするうえで住むエリアはどこにするか?という課題があります。価格や利便性から選んでいく人や実家や職場との距離から選ぶ人、学校区で選ぶ人など様々ですが、一般的に多くの人が考えるのは、ご主人の通勤に便利な場所での家探しです。
次によく言われるのは「ご夫婦の実家からの距離がほどよく近い場所」です。実家が近いと、ご夫婦のどちらかが体調を崩した時でも親からの助けがあり、小さいお子様のいるご家庭ならなおさら便利なので、ここの優先順位は、ほとんどの人が上位です。
通学時間や通学路は重要
次には「小中学校までの通学路が安全安心な場所」です。よく家を探し始めの方は「学校の距離が近いほうが良いわ!」と言われる人がおられますが、なぜ学校の近くかを考えたとき、通学途中が心配だからと考えている人が多いです。
でも大事なポイントは距離も大事ですが歩車分離された歩道が設置されているなどの通学路の安全面です。
また、希望通り学校の近くに自分たちのニーズにかなった物件があれば、それに越したことはないのですが、35年という住宅ローンの借り入れ年数を考えると義務教育の小学校6年間、中学校3年間の9年間に固執しすぎないほうが物件の選択肢が増えるので良いかと思います。
検討段階で「これ」➡「用途地域」は知っておくべき
日本の国土は大きく分けて「市街化区域」と「市街化調整区域」または「未線引き区域」などに分かれます。端的に言いますと「市街化調整区域」と「未線引き区域」では基本的に家は建てられません。家を建てて人が住めるのは「市街化区域」になります。
「市街化調整区域」は市街化を抑制する区域で、ライフラインや歩道の整備、もしくは道路沿いの街灯がなかったりと、人が生活するのにはあまりふさわしくないエリアです。地方に行くと「市街化調整区域」での新築分譲もありますが、資産性や人口が減り続けている日本では市街化になる可能性の低い場所は不動産の業者目線からはあまりお勧めできません。
では「市街化区域」とは優先的かつ計画的に市街化にしていく地域になります。ですからライフラインをはじめ、学校までの通学路には歩車分離の歩道がキチット整えられていたり、人が生活するのに整備が行き届いています。
この「市街化区域」のなかに、「用途地域」という13エリアに分類されたエリアが決められています。その分類されたエリアの中は法律上、建築可能なものと建築できないものも明確に決められています。
ですから将来にわたって、住環境が保たれる事になります。この「用途地域」からのエリアの選定も分かりやすくてお勧めしますよ。